カシミールシュリナガルの後半は、手仕事の世界を。

展示会場は由緒正しきカシミール大学が会場。
校内のモスクもまた趣が違いますね。ちょっと雪国仕様。ここはヒマラヤの左側にせりだしたような北国。冬にはだいぶ積雪するようです。
でも今年の夏はクレイジーホットだと言うスリナガル、本日の気温は36℃。笑
おう、東京と一緒や。。

基本的に夏もそんなに暑くならない土地だから、展示会場、なんと、冷房が、ない。笑
じっとりと汗ばみながら、カシミアやウールの絨毯に触れる。これ、なかなかよ 笑

見ろ、本物のカシミアはソフトであったかいんだ!と、汗だくのひげおじさんたちが首に巻いて見せてくれて、ほれ、巻いてみろ、とそれをしっとり渡されても、、困る 笑
見る気やる気元気が消耗していく、、、、、が、しかし!

細面の刺繍界のジェームスハーデン、立派なおひげのジーの姿にひれ伏しました。
膝を折って布をかけ、一針一針刺してゆくソズニ刺繍、高尚な手仕事。
これがいつもnukuiro さんに見せて頂いていた現場ですかと。
シンプルな針でサクサクサクサクとなんの迷いもなく描いていくその様子に吸い込まれ。
時間を忘れてずっと見てしまう
この写真で、針の動きがどんなに速いか、なんとなく伝わるでしょうか?

嘘じゃなかったんだ、、って、本当にここで作ってくださっていたんだって、涙
お世話になってました!って。
私ファンでした!いつも応援してます、みたいな気持ちです、もう。
そして見れば見るほど、nukuiroさんがオーガナイズするパシュミナの色や模様や大きさの素晴らしさを実感。nukuiroコレクションはなんて可愛いんでしょうかと。
現地人たちが見せる色のバリエーションはやはり土着感が強くて、また入り込めない部分があるのですが、

10月にまた京都でのイベントと銀座TARAにて、nukuiroさんが集めてくださるショールが楽しみでなりません。
乞うご期待!
nukuiroさんとはちょうど入れ違いだったのですが、nukuiroさんのスリナガル滞在ポストもぜひご覧下さい。
https://instagram.com/nukuiro?igshid=NzZhOTFlYzFmZQ==
そして、カシミールが誇る、絨毯。
この美しくてエキゾチックな紋様がもう、浪漫でしかない。

その職人さんの作業がものすごい。
縦糸にひたすら様々な色の糸を結びつけていくのですが、肝心の職人さんはどんな模様の絨毯になるか、全く知らないんだそう。

このオレンジのスクリプトと呼ぶ指示書に、
ここにオレンジ2回、ここにブラウン3回、次にブラック2回、と、結ぶ順番がとくとくと書いてあって、
その指示に従ってひたすらに結んでいけば、
美しい模様に仕上がるのだと

職人さんもすごいけれど、この設計図を作る人も天才すぎる。。
インド人、なんなん、一体、、、笑
頭良すぎ、通り越して、サイコパス。。

この、ハンティング柄の絨毯、素敵だったなぁ。
この柄はもう絨毯界でもコレクションピースだそうで、イギリスでこの柄がもしあったら、どんなに高くても、たちまちに売れてしまうんだぞ、と、絨毯氏。

なぜイギリスなのかはちょっと英語力が足りなくてわからなかったけれど、自信満々のアグレッシブトークの、絨毯氏、
100%シルクのものと、70%シルク、60%シルク、と、シルクの混率の違いで値段が変わることも、10cm四方の中に幾つの結び目があるか、その数でクオリティが違うこと、
いろいろ触れさせてもらって、だんだん分かるようになってきました。違いがわかる女になれました。
1日でこんなにたくさんの、絨毯に触れるのは初めてだったなぁ。絨毯って怖くて、避けてきたけど、とても素晴らしかったです。

これ↑素敵だったなぁ、TARASalonに敷く絨毯を探していたのですが、
ただ予算オーバーで、しかもシルク100%を土足で踏むのもどうかと思い、一旦検討。
自宅にあるとめちゃめちゃいいだろうけど、
保留!

シルクの絨毯でころんころんしたかったのに、残念にゃわーとクインちゃん。
ところで、カシミール大学の講堂には続々と町人たちが集まってきました。

ここカシミールの一番偉い人がやってきて(語彙力のなさ笑)これからは私たちのハンディークラフトを世界に発信するぞー!おーー!!!と決起集会。
みんな自分たちの街の力を信じてるんだね〜
これからの発展が楽しみな街です。

閉ざされた秘境には
心身深い宗教観と、美しい意匠と根気と、几帳面な手仕事、アグレッシブな情熱がありました。
そして、お酒や娯楽は一切ない!キリっ
すごいな。
帰りの空港で、もれなくカシミールの手仕事漆の猫をゲット。笑


2日間連続の深夜便で座り寝しかできなかった私は、74時間ぶりにベッドにダイブして、気絶しました。
ありがとう、ベッド!
ありがとう、お髭の皆さん、絨毯氏!